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まちがいねぇーじゃん……。

現実に打ちのめされながら俺はそこで、ん? と改めて思い起こした。
初めて名無子と出会った日。
俺の前で真剣な顔をして頼み込んだアイツ。
その口から出た言葉は、

『立派な人形使いになりたいんです』

……って、最初からそぉゆってたんじゃぁぁぁん!!

俺はようやく気がついた。

名無子は傀儡師になりたいわけじゃなかったんじゃん!!
立派な人形使いになりたかったんじゃぁーん!!

まったく頭に入ってこない人形劇に俺は魂の抜け落ちた目を向ける。
ライトのまぶしい舞台のすぐ脇に来賓席が組まれていた。
その中央に見慣れた姿を発見する。

が…我愛羅……。
アイツ、なんであんなとこに……。
あ……アイツの言ってたアカデミーの行事ってこの劇のことだったのか?!
ちくしょー!!
それならそうと教えてくれ!
日曜にアカデミーの体育館で行われるのはあやつり人形『白雪姫』だって、兄さんに教えておいてくれよ!!
そしたら俺はもっと簡単にこのトリックを見破ってたに違いないじゃん!!
……まぁ、いい。
もう今更なにを言っても仕方がない―――。

俺は諦めの境地に達していた。
座り心地の悪い折りたたみ椅子に埋もれたまま俺は一人、これ以上ヘコむまいと、暗い会場の片隅で終演の時間までずっとテマリのパラパラマンガを何度も読み返し続けた。





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