君ニ捧グ-3 (ページ5/10)
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そこまで言うと、火影様は机の上をガサガサやって、

「ほら、これがその施設のパンフレットだ」

ホイッと俺に封筒程度の大きさのパンフレットを投げた。

臨海の演習場。

パンフレットのうしろの地図も、それが海の近くの場所にあることを示している。
俺はパンフレットに目を走らせながら、

「はぁ、そうなんですか。じゃあ、俺はアイツのかわりに短期の任務に出ればいいんですね?」
「あぁ、そうだ」
「で、それはどのくらいの期間なんですか?」

その質問に、火影様は曖昧な返事をした。

「んー、よくはわからんが、二年やそこら名無子も帰って来ないだろうから……」
「二年も行ってんのかよ?! …いや、行ってんですか?」

予想外の長期さに、あわててパンフレットから目をあげた俺の口からタメ語が吐き出される。
俺は急いで訂正した。
赤丸がそんな俺を不安げに見上げる。
その前で、火影様は平然と口を開いた。

「まぁ、そうなるだろうな」
「……」

あっさりと肯定されて、俺は言葉を失う。
火影様は俺から忍登録者リストに目を移し、

「そういうことだから頼んだぞ。とは言え、お前達も今、任務から帰ってきたばかりだ。数日間はゆっくりするといい」

そう言って、任務依頼帳と忍登録者リストを真剣に見比べ始めた。





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