昼の月
互い贔屓 (ページ1/10)

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空から降り注ぐ元気のいい太陽光を避け、第7班の面々が道端の木陰で立ち話をしていた。
その内容は、

「なぁなぁ、みんなで甘栗甘でも行こうってばよ! 俺、ちょっと腹空いてきちゃった」

ナルトの照れ笑いにサクラが頷く。

「それ、いいわね! 私もちょうど甘いもの食べたかったし。サイはどうする?」

話をふられて、サイも笑顔を見せた。

「僕も行くよ」
「決ッまりぃー!!」

サクラとサイの同意を得て、ナルトが明るく大声をあげた。
と、そのとき、

「サイー!!」

遠くから名前を呼ぶ声にサイが振り返ると、道の向こうから駆け寄ってくる女の子の姿が見えた。
白い肌に蒼い髪を揺らして走ってくるのは、暗部根で知り合った仲間の名無子だ。

「あぁ、名無子」

今では仲間以上の存在である名無子を優しく迎え入れ、サイは穏やかに訊ねた。

「そんなに急いでどうかした? もしかして次の任務が決まったの?」
「ううん、違うわ」

名無子が首を横に振る。



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