昼の月
episode.18 (ページ1/4)

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すぐに始まった拷問は手加減なしの痛烈なものだった。
木刀や竹刀で執拗に打ちすえられ、気を失いそうになるたびに水をかけられ正気に戻る。
白い肌のところどころで薄い皮膚が裂け、赤い血を滲ませていた。
それ以外の場所もほとんどが内出血を起こし紫色の不気味な痣と化している。
抵抗しようにも名無子の両手両足はしっかりと拘束されており、印を結ぶことはできなかった。
それどころか縛られた縄の下では手首にチャクラを練れなくする呪符まで貼り付けられていて、これでは術を発動させるのはとうてい無理な話というものだ。
それが終わると今度は水責めにあった。
水槽に張られた水の中に何度も頭を沈ませられる。
呼吸を失い、空気を求めてもがく名無子の頭部を男どもの手は執念深く水の中へと押し戻した。
それを何度繰り返しただろうか。
意識こそなくしてはいないが名無子の体がぐったりと動かなくなり、それを機にようやく水責めの拷問は終了を迎えた。





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