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episode.09 (ページ1/3)

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今度俺らがあたる任務は寺院で行われる神事の護衛だった。
火の国にある由緒正しき寺院で二日間と中一日空けてもう一日の計三日、豊穣を司る神への祈祷が催される。
その祈祷は霊力の強い僧侶たちによってあげられるだけあって、効果も大きく、毎年他国からの妨害工作が後を絶たない。
その妨害から僧侶たちを守り、神事が滞りなく進むよう取り計らうのが俺らの役目だ。

「では話をまとめると」

ガイ先生が草地に車座になって座る俺たち三人と他チームの四人を見回した。

「まず寺院全体を結界忍者班の四名が結界陣を敷いて守護に当たる。そして我々ガイ班がその結界を破ろうとする敵忍の排除を受け持つ。この二段構えで神事の進行をお守りする」

ガイ先生の説明に俺たちは静かに頷いた。
俺らの他にこの任務のために合流したチームは結界防衛を得意とする者たちを集めた班だった。
体術ベースの攻撃力を主とするうちの班と結界守備力を備えた班の組み合わせはなかなかうまいチーム編成と思われる。
お互いのチームに欠けている部分をうまく補って任務にあたれる点は実に有益だろう。
ひととおり任務に関する説明を終え、

「何か質問はあるか?」

そう言いながら皆の顔を見渡していたガイ先生は、誰も疑問の声をあげないことを見てとると、

「よーし。では今日のミーティングはこれで解散。あとは各班での細かな打ち合わせに移るとしよう」

合同ミーティングに終止符を打った。





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