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episode.17 (ページ1/9)

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外にはぽっかりとまっ白な月が浮かんで、辺りを白々と照らし出している。
時刻はもう日付が変わるかどうかといった真夜中だ。
私は自分の部屋で、夕方取りこんだ洗濯物をせっせとたたんでいた。

「これで終わりっと」

ラスト一枚、ネジの着物をたたみあげ、私は満足な声を出した。
自分の水遁に足元をすくわれ、ネジの着物をボロぞうきんのようにしてしまったあの日以来、ちゃんと洗濯板で洗ってやってる甲斐あって、どの洗濯物もキレイに清潔な白さを放ち、ピシッと立派に洗いあがっている。
私はそんな洗濯物の山をうんうん見つめて、

「よし、あとはこれをネジの部屋に届けてやるか」

ネジの衣類の山を抱えて立ち上がろうとした。
でもそこでハタッと思う。

いやいや、ちょっと待て。
いつも私が持っていってやってるけど、そんなことする義理なくないか?!

私の中でいじわる心がムクムクと頭をもたげた。

だってさぁー、怒られるばっかでさぁー、感謝すらされないしさぁー。

私は唇を尖らせると、

やめた、やめた。
自分で取りに来いっつぅーの!!

積み上げたネジの衣服をズズッと部屋の隅へ追いやった。






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