Break for
episode.01 (ページ7/7)
最後の最後で、いかにも私のことを信用してませんといった目で私の顔に睨みを利かせると、ネジは前方へと目を戻し、
「さぁ、着いたぞ」
今まで力いっぱい引きずっていた私の体をパッと放した。
急に手を放され、私はドサリとお尻から地面に落ちる。
イテッ……!!
地面に打ち付けたお尻をさすりつつ視線をあげれば、私の視界いっぱいに日向家宗家の堂々たる立派な門構えが映しだされる。
なッ……どうしてこんなとこに?!
なんで自分が日向家宗家に連れてこられなきゃいけないのか皆目見当もつかず、茫然と、相も変わらず格式高気なその門を見つめていると、
「さぁ、入れ」
地べたに尻をついたままの私に手を貸すでもなく、ネジが上から言い放った。
お前なぁ……。
もっとあるだろ、レディの扱いってやつがッ!!
ブチブチと心の中で文句を言いつつも、私が仕方なく自力で立ち上がると、ネジはすかさず私の体を門の中へと押し込めた。
to be continued.
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