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episode.16 (ページ6/7)

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その姿を見送ってテンテンが息を漏らす。

「無駄に青春のMね」

ふたりの行き先を避けるように別方向に向かってテンテンが駆け去っていった。

うまいな、テンテン……。

若干あぜんとしながらも、俺は心の中でテンテンの大喜利っぷりをほめたたえた。
テンテンの姿も消え、ひとり残された俺は再び警護に戻ろうと、その場を離れることにする。
足を進ませたとき、

「ネジさん、あの……」

背後から声をかけられた。
振り向くと、結界忍術班の女がその布陣に注意を払いながら、俺の顔を見上げていた。
なんとなく頭の端に残っている彼女の顔に、あぁ、と納得した。

ミーティングの日に俺の名前を知っていた女か。

「どうかしましたか?」
「いえ、あの……」

俺の問いかけに言葉を詰まらせながらも、彼女はわずかに頭をさげた。

「ありがとうございました」

助けた礼らしい。



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