Break for
episode.16 (ページ3/7)
ガイ先生が敵に向かって駆けだし、その腹部にお得意の青春炸裂パンチをお見舞いする。
いまどき使うのもはばかれる「ハッスル」という単語がピッタリくるようなガイ先生の姿に、
フォーメーションEってなんだ、オイ……。
そんな打ち合わせ、一度もしたことないだろうが。
軽く疑問ともツッコミとも言えぬまなざしを送ると、ガイ先生に負けじと走り出したリーが「ハァッ!!」と飛び上がり、男の首筋にふくらはぎを叩きこむや、
「フォーメーションE!! さすがネジです!!」
絶賛の声をあげる。
そして、BSB師弟ともども一斉にこちらを振り返り、Wでまっ白な歯をキラッと光らせて、グーッと親指を立てやがった。
うっとうしい。
本当にうっとうしい、あのバカふたり。
それより何より、
フォーメーションEって何なんだ!!
イラッと感に思わず目をそむけた俺は、近くにいるテンテンの姿に気づく。
いつもみたいに忍具を雨のように降らせて戦っていたのだろう。
テンテンは地面に大きな巻物を立てて、その中へ忍具を収めはじめている。
足元には仕留めた敵忍がひとり、うつぶせの状態で転がっていた。
「っつぅーか、ウッサイ」
巻物の軸に手を乗せ、もう一方の手は腰にあてがい、テンテンが忌々しそうに呟く。
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