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episode.15 (ページ1/2)

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神事の護衛任務は予想以上にハードなものだった。
かなりの敵忍がこの祈祷を妨害して、火の国の豊作を阻止しようとしてくる。
確かに豊かな実りは国に取って非常に重要なことだ。
そこが揺らげば民が腹を満たせず、商売にも雲がかかり、国は荒れていく。
火の国を狙う者たちにとってはこの神事を阻み、火の国に不作をもたらすことは実に利の大きい話である。
攻撃が激しくなるのも当然といえた。
そして、その加熱する攻撃から神事の進行をお守りするのがこの俺たちで、一時も気が抜けないのは仕方のないことだった。
昨日に続き、結界防衛班の四人は寺院を中心とする東西南北の四か所を支点に得意の結界陣を敷き、その周囲を俺らガイ班が警護にあたる。
結界陣からやや離れた位置で、たまたま出くわした敵忍一人を俺が仕留め終えると、

ガガッ……。

耳にはめたインカムのイヤホンからわずかなノイズが漏れ、続いて、野太い男の声が聞こえてきた。

「ガイだ、みんな異状はないか?」

機械音をはさんで、腰に取りつけた小型端末が他のふたりの返事を受信する。

「こちらリーです! 異状ありません!」
「テンテンよ。こちらも異状はないわ」



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