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episode.13 (ページ2/4)

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律義なネジが訝しげな顔をしながらも王さんにつられて会釈を返す。

「そんで、こちらが王さんの奥さん。そして息子さん」

私の正面に座っていたエプロン姿のパンダと王さん(父)の対面に坐している一番小柄のパンダがネジにペコリと頭をさげた。

「フゴフオッ」
「な、なんて言ってるんだ、奥さんは?」
「あぁ。よろしくだって。……おそらく」
「おそらく? ……え、いや、こちらこそよろしく」

またしても几帳面に挨拶しているネジに私は少々解説を加えた。

「やー、息子さん、今ニートなんだって。大変だよねぇ、このご時世はホントにさぁ」
「はぁ、ニートなんですか。それはまた……ッて、そんなことはどうでもいいーー!!」

どうやら自分がこの部屋に来た目的を思いだしたらしい。
ネジは突如、部屋中の空気を震わせる大声で叫び始めた。

「こんな時間に、しかも口寄せしてまで麻雀してんじゃないぃぃーー!! お前はオッサンか?! 有り得ん、早く寝ろ!!」
「だってさぁー、目ェ冴えちゃってぇー」

そうするとなんか……いろいろ考えなくてもいいような余計なものが思い浮かんでしまうんだ。



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