Break for
episode.07 (ページ1/5)
洗い物を終え廊下に出ると、庭先の向こう、塀のその上空には真っ青な空が広がっていた。
自由を謳歌するような空の青さに、
……逃亡したい。
生まれて当然の衝動が私の心をガンガン揺さぶり始める。
逃げるか?
逃げるか。
逃げるでしょ!!
そう思った時には後先のことなど考えもせず、私は塀に向かって走り出していた。
ダダッと駆け、勢いよく地を蹴って、塀の壁を越えた外部に広がる解放感溢るる極楽目指して身を躍らせる。
と、次の瞬間、
ガガッ!!
「なッ――?!」
塀の上に突如現れた金属片に弾かれ、私は地面に転がった。
見れば塀の上端部には下から突きだした鉄の槍が無数に飛び出している。
ひッ……。
なんじゃコレッ?!
その光景に尻もちついて息を飲んでいると、不意に背後から声をかけられた。
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