Break for
episode.01 (ページ2/7)
そう思って、何食わぬ顔で通り過ぎようとした瞬間、その青年は私の前にピタリと立ち止まり、サクッと一言いい放った。
「こんなときにお前と出くわすとはな」
なんだと、コルァァアーー?!
自分も思っていた言葉ながらも、相手に言われるとひどく腹が立つ。
思わずカチーンときて、
「なんなんすかね、その言い草?!」
私はすかさずその男に噛みついた。
その男……日向ネジ。
日向家の血継限界白眼に愛されし天才児。
この才能溢れる上忍ネジは、私の顔を冷ややかなまなざしで一瞥したあと、あろうことかあからさまに顔をそむけ、大仰なため息をつきやがった。
「はぁーーー」
「ちょっ、ちょっとォーー?! なんなの?! さっきからッ!!」
失礼極まりナイんですけどッ!!
いくら今日、私がハッピーホリデーだからって、アンタ、それは許されなかろうよ?!
まぢムカつくんですけど!!
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