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episode.04 (ページ6/6)

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まぁ、でも、あと一つ、道はある。
ここから出る口実が。

フミさんから使いなれたボストンバックを受け取って、この一縷の望みに思いを馳せる。
私の心境を知ってか知らずか、

「あぁ、そうそう」

フミさんは今、思い出したと言わんばかりに一言付け足した。

「五代目様にも事情をお話し致しておりますので」
「へ?」

それはもしかして……。

急に告げられた話の先を聞こうと耳を傾ける。
その耳にフミさんの、この家から一歩たりとも出しませぬといった不敵さ満載の声が響き渡った。

「ご安心くださいませ。名無子さんの任務は1カ月免除、これでしばらく花嫁修業に専念できるというものでございます」
「――――」

望みの綱は断ち切られた。
私が考えていたここから脱する最後の手段は、そう、任務に乗じて行方をくらますということ。
それすらもこのシワシワ妖怪子泣き婆の前に打ち砕かれた。





to be continued.
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