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episode.04 (ページ1/6)

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「と、いうわけで、今日から彼女がうちに泊まることになった」

日向家分家にやってきた私はその玄関先で一人のオババにネジの恋人として紹介された。
そのオババを見て私は顔をしかめる。

なんなんだろうな、この妖怪は……。

先ほどまで家の主であるネジを迎えるために玄関の板間で律義に三つ指ついていた小さな背中は今や面をあげて立ち上がり、私の顔をしっかりと見あげている。
だが。

――しわくちゃすぎる。

その顔が、だ。
千年くらいこの世を跋扈していたらこんなあやかしになるんじゃないかと思われるオババの顔は、縦に横に斜めにと可能な限りの皺を尽くし、人の顔を構成する各必須パーツがその皺襞の海に埋もれているありさまだ。
背丈も実に低く、玄関の板張り上に立っているにもかかわらず土間に立つ私と同じ目線にしかなっていない。
その姿はまるで、

そうそう、子泣き爺!

爺の時点で男女の枠すら超えている無礼ぶりだが、すでに妖怪と同類にしている以上、もうそれくらい失礼に値しないだろう。



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