Break for
episode.02 (ページ7/8)
ごく当たり前といった顔で言ってのけるヒアシ様に、
オイオイオイオイ、一体なんの話だよッ!!
泊まり込みって?
礼儀作法って?!
私、日向家に嫁ぎませんけどッ?!
イヤ、もうホントまったくそんな気ナイんで、今すぐ帰らせてもらえませんかねぇ?!
抹茶みつ豆だってさ、待ってんだよ、私の来訪をッ!!
危うく叫びそうになる私を、ネジがスッと横目で制す。
その目が、
心配するな、今、俺がちゃんと説明する。
そう言ってるように見えて、私はほんの少し冷静さを取り戻した。
そうだよね。
こうなってしまったら、もうすべて真実を告白するしかないよね。
どう考えたってネジにも私にも利無く害しかもたらさぬ花嫁修業。
これは逃れて然るべきだし、逃れるためにはこのでっちあげカップルの話をヒアシ様に、嘘です、と正直に言うしかなかろう。
それがいい。
それが一番いい。
ってゆーか、そうしてください。
心の中で頭を下げながら大人しく次に来るであろうネジの嘘偽りを告白する言葉を待ちかまえる。
ネジが意を決したように口を開いた。
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