Break for
episode.27 (ページ1/2)
ネジの話を聞き終えて、開口一番、私は叫んだ。
「なんでッ!!」
「だから」
ネジは目を伏せ、いつものようにしごく冷淡に言ってのけた。
「仕方ないだろ」
「なんで仕方ない、なのよ?!」
ネジの落ち着きぶりに、私はさらにイラッとさせられた。
ネジはさっき任務から帰ってきたばかりだ。
そのネジが家に着くなり、私に言ったのだ。
明日、お見合いに行ってくる、と――。
どうやら任務が終わった後、宗家に寄って、そこでヒアシ様より、明日お見合いをするように、とお達しがあったらしい。
でも、だからって、明日、お見合いに行くなんて――。
「全然、仕方なくない!! そんなの断ればいいでしょ?!」
話はわかったものの、納得いかなくて、私は再度ネジに食ってかかった。
ネジがめんどくさそうに答えて返す。
「俺だって断った。だが、そうは言っても、先方の達ての望みらしい。ヒアシ様も断り切れず、お困りだったんだ。だとしたら、俺が折れるしかあるまい」
「折れるしかってッ……!! あれだけお見合い、嫌がってたじゃないよ!!」
「それはそうだが、この状況じゃ仕方ないだろ」
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