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episode.22 (ページ1/4)

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盛大な音を立てて、ズッシリと重たい樫の板が畳の上に叩きつけられる。
その板を後追いするように、私も空中から畳に降り立った。

「はぃぃいーー!!」

気合いを込めて、拳を振りおろす。
ガッと、板に拳が当たる感触につづいて、木からビキッと乾いた音が響く。
板から拳を引き剥がし、私はもう一度、

「うおりゃーー!!」

板へ鉄拳をお見舞いした。
板からは再び亀裂の入る乾燥した音が舞い上がる。

「ッしゃぁぁーー!!」

殴っては叫び、叫んでは殴り、私はそんな動作を飽きることなく繰り返した。
何度も何度も、繰り返していた。
私の拳が板を殴るたび、そこに生じた割れ目は少しずつ数を増していく。
その割れ目がどれだけ増えても、私は殴るのをやめなかった。
日向家の目に見えない戒律を砕くかのように、私は目に見えるこの戒律の板を、今ここで粉々になるまで打ち砕こうとしていた。
分厚い板を夢中になって殴りつけていると、どこからかドカドカと足音高くこちらに向かう人の気配がした。
それからすぐに、

「名無子ーー!!」

私の上に聞きなれた怒声が浴びせられた。



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