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第5話番外編 (ページ10/13)

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なけなしの強がりで言い返したはいいが、すぐにため息が出た。
そのため息が消えるのと入れ替わりに、ネジが口を開く。

「ほら」

その声に目を上げてみれば、ネジがこちらに丼ぶりを差し出していた。

「食ったらどうだ。うまいぞ。それにお前みたいなヤツはどうせ食ったら嫌なこと忘れるだろ」

きぃーー!!
なんて失礼なッ!!

私は目を吊り上げ、条件反射でガッと丼ぶりを奪い取った。

「うるさいッ。早く出て行ってよ!! 女の子の部屋に上がり込むなんて信じらんないっつぅーの!!」
「アホか。お前が入れってあげたんだろーが」

そりゃ、そうだけどッ。

返す言葉もなく、私はその場をやり過ごすようにカツ丼をかき込みはじめた。

「女が犬食いって有り得ないな」

ネジは私の姿をせせら笑うかのように鼻先でバカにしたあと、背を向け、静かに部屋を出て行った。

ぬおぉぉぉーー!!
なんなんだ、アイツは、もう!!
人のことをバカにしてぇっ!!



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