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第5話番外編 (ページ9/13)

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むがぁぁぁああーー!!

心の中で沸点を優に超えた怒りがマグマのように噴火する。

アイツら、私の手紙、ちゃんと読んだのかッ?!
私はカツ丼も『相方ベスト』も頼んじゃいないだろうがぁぁぁああーー!!

私が頼んだのは、そう、脱出するまでのここでの生活をなんとか乗り切れるようにと、心の糧である愛しの君、アズラン様のフィギュアを送ってもらうこと。
つらい日々もアズラン様がそばにいてくれれば頑張れるに違いない……ハズ、と思ったからだ。
なのに、

なぜ、カツ丼?!
なぜ、『相方ベスト』?!

「はうぁぅぁ……」

この現状では、ため息ともなんともつかぬ気妙な声が漏れ出てしまうのも仕方ない。
私は落胆もあらわに頭を抱えた。

「なんだ、やけに落ち込むじゃないか」

事情を知らないネジがすかした顔で声をかけてくる。
反発する気さえ起きず、私はめずらしく素直にうなずいた。

「そりゃ、そうでしょうよ。欲しかったモノが入ってないんだからさ」

ふぅーん、とネジは気のない返事をする。

「ご愁傷さまってヤツだな」
「余計なお世話だッ!!」



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