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第5話番外編 (ページ2/13)

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それから一時間ほどの時を経て、障子戸の外から廊下を歩く人の足音が聞こえてきた。
その足音は私の部屋の前でピタリと立ち止まり、続いて、不機嫌そうな人の声を伝えてくる。
ネジの声だ。

「オイ」

それっきり口をつぐむネジに、こちらもいつものように剣呑に答えて返す。

「何」

しかめっ面で障子戸の向こうに立つ人影を見つめていると、そこからもう一度ネジの声が届いた。

「開けろ」

は?
自分で開けりゃいいだろーが。

「なんでアタシが……」
「いいから開けろッ」

ムッとした声がしたかと思うと、すかさずネジのチャクラを集めだす気配が辺りに漂いだした。
不必要としか言いようのない、やけに高濃度のチャクラが、障子戸一枚隔てた向こう側に、ものの数秒で溜まり始める。
ヤバイ。
この状況下で次にヤツが繰り出すものと言えば、それは百歩譲ってみたところで白眼以外の何物でもない。
そうなったら最後、私の命は瞬滅だ。
ヤツの日頃の鬱憤を凝縮させた残忍な柔拳で一方的に殴りまくられ、私の体はあたかも砂の噴きだすサンドバッグのように尽き果てる。
これ、間違いなし。



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