Break for
episode.19 (ページ2/3)
とにかく、まともな修業をしていない以上、私だって体がなまって仕方がない。
そろそろ本気で修業なり、任務なりさせてもらいたいと思うのも無理のない話だ。
「私も修行したい!! 帰ってきたらさ、私にも稽古つけてよ」
私が洗濯桶にしゃがみ込んだままネジを見上げると、ネジは冷ややかに私を見下ろし、サクッと言いきった。
「断る」
ぬぁにぃぃいーー?!
「ちょッ……なんで!!」
「面倒だ。なんで俺がお前の修行につきあわなきゃいけないんだ」
っつぅーか、キッサマァァアーー!!
「私だってね、こんな目にさえ遭ってなきゃ修業くらいできてるっつぅーの! それもこれも全てはアンタのせいでしょーが!! 任務にだって出させてくんないし、少しはかわいそーだと思っ……」
私の言葉なんか最後まで聞く気もないらしく、ネジはサッサと私の横を通り過ぎ、どんどん遠ざかっていく。
「オォォーーイ!!」
ネジの背中に向かって、私は空しくも懸命にツッコミの声を浴びせた。
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