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episode.18 (ページ3/3)

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白と黒をベースにした衣類がキレイにたたまれ、山積みされている。
部屋の障子戸近くにそっと存在するその山に、先ほど頭の隅に追いやった名無子の顔がポンッと弾け出た。

名無子……。

きっと名無子が置いていったのだろう。
ここ数日、名無子は俺の洗濯物をちゃんとキレイに洗ってたたみ、この部屋まで持ってきてくれている。
そのことに不意に感謝の念がこぼれそうになる。

「ダメだ」

俺はその気持ちをわざわざ言葉に出して否定した。

あんなヤツ、俺が感謝なんかしたら図に乗るに決まってる。
迷惑かけられてるほうが多いんだ。
このくらい、当たり前だ。

どういうわけか俺はアイツに感謝なんかしたくなかった。
もし、その感謝って思いを認めたら、俺がアイツに対して好意的な気がして、とにかく俺はそれがすごくイヤだった。
別にキライな訳じゃない。
でも、

好意的なわけ、ナイだろーが。

俺は見つめていた衣類の山から目をそらし、自分の視界からその存在を排除した。





to be continued.
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