With
episode.02 (ページ3/3)
けだるそうで、めんどくさそうで、でもホントはすごい忍で。
そして、この人はなんて優しい顔で笑うんだろう。
なんかすごくつかみどころのないカカシ先輩を前に、自分の気持ちが吸い込まれていくような気がする。
そんな変なドキドキ感を抱えながらブンブン手を振り続ける私を、カカシ先輩はさらにおかしそうに見つめて口を開いた。
「わかった、わかった。そんなに顔を真っ赤にして必死に否定しなくていいから」
「え、あ……」
どうやら私の顔はひどく真っ赤になっていたらしい。
それが一生懸命に否定していたせいなのか、それとも初対面の先輩上忍を意識してそうなっているのか、私にはいまいち測りかねて、なんだかなおさら恥ずかしく顔を火照らせた。
正面では相変わらずカカシ先輩がからかいの眼差しで私を見つめてて、その顔はどうにもひどく愉快そうだった。
も…もう……。
心の中で辟易しながら目を伏せた時、今までずっと黙り込んでいたテンゾウが横から口をはさんだ。
「それで、カカシ先輩、僕たちの任務はどうなってるんですか?」
テンゾウのめずらしくちょっと不機嫌な感じのするその声に、笑い混じりのその場の空気がガラリと変わる。
カカシ先輩が、ん〜? て瞳でテンゾウを見つめて、でも、またすぐに、なんてことナイ顔してニッコリ笑った。
「そうそう。それを言うのを忘れてた。実は俺たちの任務は明日から。二人とも張りきって臨むよーに」
to be continued.
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