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episode.16 (ページ3/4)

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私は腰の短刀を引き抜きながら、ヤマトの繰り出す木柱の一本に飛び乗り、駆けだした。

ヤマトはきっと木遁で敵の体を押さえるはず!
だったら、それは私にとどめを刺せということだ……!

私の背後で、

「ナルト!」

カカシ先輩の声が聞こえる。
ここで下手に援護しても二人の邪魔になる、そう判断したカカシ先輩が動きだそうとしたナルトくんを押さえてくれたようだ。
私は彼らを振り向きもせず、短刀に風のチャクラを流し込み、木遁を逃れた一人にまず飛びかかった。
ヤマトの伸ばした木を蹴って、敵の体を正面からスパンッと斜めに切りつける。
続けて、その横で木にくくりつけられるように木遁に捕まっている者の胸を刺す。
シュッと千本の飛翔音が聞こえ、私は敵の胸から刀を抜きながらそちらへクナイを放った。
クナイは千本の先端一つ一つに当たり、キンキンキンと金属的な音をあげてそれらすべてをうち落としていく。
その落下影の間から、私は千本を投げた敵を睨みつけ視線だけで射竦ませると、近くの地面に木遁で押さえつけられている男の首をかき切り、次の瞬間、視線で封じた最後の敵にとどめを刺した。
バッと、辺りに満ちていた殺気が一気に消え失せる。
ヤマトの術発動から私との連携を経て、実に手際よく流れるように四人の忍を倒しきる。
刀を払って鞘に収め、タタッと足音軽く皆のほうへ戻ると、ナルトくんが私とヤマトに向かって感嘆の声をあげた。



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