With
episode.16 (ページ1/4)

 bookmark?


予想外なことに、物資運搬部隊の私たちはこれといって他国の忍に狙われることもなく、無事任務三日目を迎えた。
私はカカシ先輩と一緒にいられることが嬉しくて、任務中可能な限り先輩のそばをチョロチョロチョロチョロ金魚のフンみたいにずっとくっついて動いていた。
するとたいていヤマトも連鎖反応を起こして、カカシ先輩のそばにやってくる。
今朝もヤマトの作ってくれた家屋をあとにして、私が荷車の前で護衛にあたるカカシ先輩と一緒に森の道を歩いていると、

「なに話してんですか? 僕も仲間に入れてくださいよー」

カカシ先輩をはさんで私の反対側からヤマトが覗きこんできた。

「ったく、もぉ。お前ら俺がどんだけ好きなの。ちょっとは離れなさいよ、邪魔でしょーが」

先輩にベッタリくっつく私たちを迷惑そうに言いながら、それでもカカシ先輩は優しく笑ってくれた。
そんな私たちをカカシ先輩の教え子であるナルトくんとサクラちゃん、根の所属だというサイくんが後ろからおかしそうに眺める。

「ホントめっずらしい。カカシ先生、モッテモテじゃない」
「カカシ先生がこんなにモテるとこ、俺初めて見たってばよー」
「へぇー。日頃そんなにモテないんですか、カカシ先輩」

口々に言いたい放題な教え子たちを振り向いて、カカシ先輩は大人げなく注意する。



(ページ1/4)
-70-
|
 back
select page/164

第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -