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episode.12 (ページ1/4)

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数か月を要し、10pの厚さを誇った任務の指令書もようやく私の手の中で残すところ1枚にまで減少し、その最後の1枚も気合いを入れて臨んだ私によってつい先ほど無事結末を迎えた。
私は上機嫌のほくほく顔で、歩幅も大きく火影室に足を踏み入れる。

「おぉ、そうか! お前に頼んでいた任務、これで全て終わりか!」

私の報告を聞き、綱手様の顔がほころんだ。

「いやー、助かったよ、名無子。こんな短期間にあれだけの量をこなしてくれるとは期待以上の働きだ。お礼を言うぞ」
「いえ、あまり高ランクの任務もありませんでしたから」

私は綱手様の言葉に頭を下げた。
件数はかなりの量だったものの、選ぶときに綱手様が配慮したのだろう、そう難しい任務というのはその中に入っていなかった。
一緒にチームを組むメンバーにしても腕の立つ者たちを快くつけてくれ、ここまでの短期間で任務を遂行できたのは私の能力というより綱手様の手腕によるところが断然大きい。

「で、次の任務はどうしますか? このままもう少し通常任務をお手伝いしたほうがよろしいでしょうか? それとも暗部に戻ったほうがよければそちらの任に就きますが」

頭をあげ、綱手様にたずねると、綱手様は私の前に1枚の紙をひらりと差し出した。



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