With
episode.10 (ページ3/4)
「何よ、そんなに驚いちゃって。それにしても久しぶり。元気だった?」
「ハ、ハ…ハ、ハイ!」
「暗部で活躍してるらしいじゃない。ヤマト…あ、ヤマトってのはテンゾウの今の名前ね。そのヤマトから聞いたよ」
カカシ先輩からのお褒めの言葉が恥ずかしくて、
「いえ、暗部にいた頃のカカシ先輩に比べたら全然ですから」
そう口ごもると、カカシ先輩は私の顔をじっと見つめた。
先輩のその真面目な視線にグッとたじろぐ。
「な、なんですか、先輩?」
「サザンカさー」
「ハイ?」
「ちょっとキレイになったんじゃない?」
「へっ?!」
先輩の唐突な発言に思いっきり赤面すると、カカシ先輩はすかさず、
「ん、違った。俺の勘違い」
おかしそうに微笑んだ。
「また、もぉ、からかう!! ひどいですよ、カカシ先輩!!」
真っ赤な顔のまま、私が手をグーにしてぶつマネをすると、先輩は両手を胸の前にかかげて、ゴメンゴメンと穏やかに笑った。
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