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episode.09 (ページ2/4)

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私は写真を前に思わず微笑む。
3年近く、ずっと一緒にチームを組んでいたカカシ先輩が抜けることを知ったあの日、私は二人の前で泣きじゃくった。
いつまでもこの三人で任務に出られるわけなくて、それも十分わかってるはずなのに、いざ、カカシ先輩が異動することになったら、やっぱり私は悲しくて、悲しくて、涙が止まらなかった。
そして、あれから、もう何年も経つ。
カカシ先輩は上忍業務へと移り、テンゾウと私はそのまま暗部で任務を続けていた。
その間に木の葉崩しが起こり、三代目火影様が亡くなられたり、新たに綱手様が五代目に就任してくださったりと、里の様子は変わっているのに、私自身は何も変わっていない気がした。
先輩と出会って、先輩を好きになって、その後ろ姿を追いかけていた自分は、やっぱり今も変わってなくて、ずっとアナタを、アナタの掴めぬ本心を、追い続けてる。

アナタよりも強くなろうって、今でもずっと―――。





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