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episode.08 (ページ4/7)

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「そう? じゃ、せっかくだから、お前からね。はい、好みのタイプ、どうぞ」
「えっ? えぇっ?! 僕からですか?!」
「嫌なの? じゃあ……」

カカシ先輩が言外に隣室へ移動の響きを含ませ、テンゾウを見ると、テンゾウがあわてて叫んだ。

「い、言いますよ!! 僕はっ……僕のタイプは一生懸命な子です!!」

顔を真っ赤にして言い放ったテンゾウに、カカシ先輩は意外にも茶化すことなく真面目な口調で答えた。

「へぇー。いいじゃない。一生懸命な子」

素直に納得してもらえて安心したのか、テンゾウは少しだけ言葉を付け足した。

「つい手助けしたくなるっていうか……ひたむきに頑張る姿が、なんか目を離せなくなるんですよ、そうゆう子」

顔を赤く染めたテンゾウが必死に話す姿を私も真剣に見つめていたら、ふっとテンゾウが視線をあげて、ふたり目が合った。
でも、すぐにテンゾウはバッと目を逸らし、恥ずかしそうに押し黙る。

そりゃあ恥ずかしいよね、人前で自分の好きなタイプ言うなんて……。

テンゾウに軽い同情をおぼえていると、私の耳にカカシ先輩の指令が届いた。

「じゃ、次、サザンカ」
「あ……」



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