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episode.08 (ページ1/7)

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罰ゲームとしてお弁当を作っていったあの日から、私はたまに二人のためにお弁当を作るようになった。
夕方出発した今回の任務でも、夕飯代わりにみんなで食べようと、お弁当を持参し、先程それをテンゾウが建ててくれた家の中で、仲良く食べ終えたばかりだ。
もちろん、お弁当の中にはしっかり卵焼きも入っている。
ただ、あの日と違うのは、カカシ先輩用の甘い卵と、テンゾウ用のしょっぱい卵の両方を準備してあげていることだ。
それを見て、テンゾウはひどく喜び、そんなテンゾウをカカシ先輩はおかしそうに笑った。
就寝前に任務についての簡単なミーティングを開き、ひと段落ついたところで、いつものように三人の雑談が始まった。
あれやこれやと話しだすと、私たち三人はいつまでも話し続けてしまう。
話題なんかはなんでもよくて、くだらない話から真面目な話まで、その時によっていろいろだ。
怖い話をこれでもかってほどの恐怖モードでテンゾウが話し、私がビビりまくった日もあった。
そんな私たちの今日の話題は、

「で、お前たちは恋人とかいないわけ?」

カカシ先輩のその一言に始まった。

「僕は……いません」
「私も……いません」

言いよどむ私たちに、カカシ先輩はあきれたように言い切った。

「なんだ、なんだ、寂しいねぇ、お前たち」
「えっ、じゃあ…」
「先輩、彼女……?!」



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