With
episode.04 (ページ8/8)
「いや、でも、それは……」
「いいの。もとはと言えば、私がこんなにたくさん食べちゃったのが悪いんだから。ごめんね。ハイ、甘夏」
「……ありがとう」
オズオズと、私の手からテンゾウが甘夏を受け取ると、その横で、
「よかったじゃない、テンゾウ。俺なんかじゃなく、サザンカにもらえて」
カカシ先輩が妙にニヤニヤと冷やかし口調で話しかける。
「カ、カカシ先輩!! やめてくれません、そーゆうの?!」
「何よ、そーゆうのって?」
「いや、だからッ……あぁ、もう!!」
なんかよくわからないけど、テンゾウはめずらしく顔を赤くして慌てふためく。
その様子が変におかしくて、私とカカシ先輩は同時に噴き出した。
「なッ…ちょっと笑わないでくださいよ!! こら、サザンカも笑うな!!」
テンゾウに怒られても、私たちの笑いはおさまらなくて、カカシ先輩がますますテンゾウをからかいだす。
そんな二人のやり取りに、私がまた笑わされて、私たちの笑い声はしばらくの間、パチパチと燃えあがる焚き火のまわりに響き続けた。
to be continued.
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