With
episode.04 (ページ6/8)
「それにしても、サザンカ、お前、スゴイねぇー」
ふいに聞こえた感想に、ハッと顔をあげると、カカシ先輩の、私を興味深そうに見つめる視線にぶつかった。
「もう、それ、最後の1個じゃない。甘夏って結構な大きさよ?お前が5個もいくとは思わなかった」
「え?」
カカシ先輩の言葉に手元を見れば、確かに私の周りには甘夏4個分の残骸が無残に転がり、最後の1個もすでに皮を剥きおえ、着々と食べ進めている最中だった。
それに気づいて、
「あ……」
顔を赤らめると、カカシ先輩がククッと笑いだした。
「まぁ、そう照れるなって。食欲があるのはいいことなんだから。それに……」
カカシ先輩は、自分の忍ポーチに手を伸ばして、
「俺の分は取ってあるから、問題ナイ」
中から甘夏を1個、得意げに取り出した。
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