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episode.42 (ページ1/4)

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火影室で任務報告を終えた僕は、無意識のうちに口を開いていた。

「あの……」
「ん? なんだ、ヤマト?」

火影様から返された、相変わらず真っ直ぐ凛とした視線に、思わず言葉がつまる。

「えっと……いえ……」

視線は自然と地に落ちた。

僕は何を聞こうとしているんだろう。

『これから任務に出ることにしたの、私』

そう言って、カカシ先輩と任務に出た名無子の顔がまぶたに浮かぶ。
先輩たちの任務について、火影様に聞こうとでもしていたんだろうか。

でも、今さらそれを聞いたところで、一体どうしようっていうんだ。
何をどうしたいという明確な意志さえ、僕には持てちゃいないというのに……。

そんな自分がひどく情けなくて、僕はそれ以上なにも言うことができなかった。
黙りこむ僕の姿に、綱手様はポツリと訊ねる。

「カカシと名無子の任務のことか?」

ハッと顔をあげると、

「気になるのか?」

綱手様の嘘を許さぬ強いまなざしが僕の心を貫いた。
その澄んだ瞳に、僕はおずおずと頷く。

「えぇ……まぁ……」

歯切れの悪い僕を呆れるでもなく、ただただ静かに綱手様は話しはじめた。






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