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episode.37 (ページ5/7)

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「俺のそばにいたいっていうの、取り消すんなら今しかないって、そう言ってるんだ。じゃないと俺は……もう自分の気持ちを止められない。今ここで、お前が否定しなければ、俺はお前をつかまえて、この先ぜったいに離さない。それでもいいのか、お前は?」

先ほどまでとは全く違う、右目の鋭さ。
その瞳で、問いかける。

「なぁ、どうする?」

カカシ先輩、ねぇ、それって――。

いつだって優しくて、野を吹く風みたいにとらえどころのないカカシ先輩が、その声もそのまなざしもひどく熱を帯びさせて、どうしようもないほどの男らしさを訴えかけてくる。
そんなカカシ先輩に自分の体が感情ごと沸騰するのがわかった。

どうするって、そんなの。
答えなんて、もうとっくに決まってる。

「私は絶対……取り消さない」

決して大きな声じゃないけれど、私の返事は今までの自分の想いすべてを乗せるようにしっかりと響く。

「その言葉、後悔しても知らないからな?」

先輩の熱に揺れる瞳が真剣に私を見つめて念押しする。



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