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episode.03 (ページ2/4)
日が暮れて辺りが闇に包まれる頃、私たち三人は森の中で焚き火を囲み、夕食の支度を始めた。
カカシ先輩の起こしてくれた火のまわりで、テンゾウと私が捕まえてきた魚を串刺し状にして焼く。
しばらくすると、火にあぶられた魚が、しだいに焦げみを帯びて、焼き魚特有の香りをあたりに放ちだした。
「あーいい匂いだ。そろそろ食べていいですかね、カカシ先輩? 僕、もうお腹空きまくりですよ」
串刺しの魚を見つめていたテンゾウが、18禁のイチャ本片手に魚の焼きあがりを待つカカシ先輩に、せかすような声をかけた。
本に落としていた目をあげて、カカシ先輩がたいした興味もなさそうに頷いた。
「んー、そろそろいいんじゃナイ? ま、二人共よくがんばってくれたからね、お腹空いたでしょ。食べるとしよっか」
その言葉にテンゾウがウンウン頷いて、
「食べましょ、食べましょ! ハイ、先輩!!」
地面に刺さっていた串を抜いてカカシ先輩に渡すと、今度は私に目を向けた。
「ほら、サザンカも。ハイ」
私にも焼けた魚を差し出してくる。
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