HALF.
episode.01 (ページ1/4)

 bookmark?


アカデミーの頃から木の葉の病院にはよく世話になってた。
実習やら演習やら、結構危ねぇこともやらされるからな。
って言っても、今考えれば情けねぇくらい初歩的なことでドジってたんだけど。
とにかく、そんなのでケガする度、俺はあの病院に行ってたんだ。
診療が終わって廊下の窓から外をのぞくと、病院の人気のない裏庭で決まって必ず泣いてる奴がいた。
大きな木に隠れるようにして、敷地の片隅にしゃがみ込んで。
俺とたいして変わらねぇくらいの歳の女の子。
いっつもいたのにある時からふぃっといなくなった。
あれはいつからだったろう。
わざわざ話しかけたこともねぇし、名前も顔も知らねぇ。
けど、たまに思い出すんだよ。
その後、あの子はどうしたかなって。





最近、木の葉の里にできた健康ランドは、お年寄りだけでなく若者たちにも人気があってなかなかの盛況ぶりだ。
ナルトとキバはすでに一緒に行ったらしい。

「かなりオススメ」

と、この前、俺に言ってきた。

ま、そーゆーことなら……。

ものは試しにと、俺は久々の休日を使ってその健康ランドに行ってみることにした。





(ページ1/4)
-1-
|
 back
select page/181

「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -