HALF.
episode.03 (ページ1/3)

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木の上を枝から枝へと飛び移り、里の周りに広がる林の中を俺らは警備にあたっていた。

ホント何事もナイことを祈るぜ。

俺の眉間に自然とシワが寄る。
それもそのはず。
うちの隊には得体の知れねぇ奴がいる。
もちろん名無し名無子、コイツのことだ。
人の頭に卓球ラケットぶち当てといて逃げ出すような非常識極まりない医療忍者。
その信用ならなさ度はパルプンテ並みだ。
ほんと何するかわかったもんじゃねぇ。
要注意だ。
そんな不安で胸がいっぱいな俺に向かって、イノがすぐ後ろから声をかけてくる。

「ねぇねぇシカマル。名無子ってどうゆう子なの? 好きな人とかいるのかな?」

…出たよ。
ったく、どーして女っつぅ生き物は好きな人だの、好みのタイプだの、すぐ聞きたがんだろーな。
めんどくせぇー。

「……さぁな、知らねぇーよ」

ぶっきらぼうに答えると、イノが不満をぶつけてきた。

「なによぉ、シカマルの直属なんでしょ? なんか知らないの?」
「俺もまだ会うの2回目なんだよ、わかんねぇーよ」
「もう! 隊長なら隊長らしく、もっとしっかりしてよね!」

は?
なんだ、そのダメ出し。
隊長らしくって、新入りの好きなヤツとか知っとけっつぅーのか?
今まで試したダイエット法とかリバウンドした回数とか聞いとけっつぅーのか?!
お前、それ、セクハラじゃねぇーか!
それともアレか?
お前ん中じゃ、隊長らしさ=セクハラか?
そんな方程式いらねぇんだよ!!



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