HALF.
episode.18 (ページ5/5)

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推測の裏付けが取れたところで、俺は即座に自分の仮定をまとめ上げる。
地面に残る足跡はふたつ。
旅の男女は絶対ェ仮病。
名無しのカギが不自然に落ちていて、アイツがここを去った足跡はない。
つまり、あの二人組は名無しを不意打ちでもして気絶させ抱えながら逃走、行先はこの足跡が向かった先にある林で、きっとその林を、さらには里を抜けようとしているんだろう。
そんなところだ。

さぁて、どうする?

俺は俯き、自分の次に取るべき行動を迷った。
このまま真っ直ぐひとりで奴らを追うか。
あるいは火影に報告して他の忍とともに向かうか。
火影に報告をして指示を仰ぐのが順当だと思う。
鼻が利くキバあたりつけてくれれば名無しを追うのも楽になる。
でも。
そんなことしてたら時間を食い過ぎる。
キバにしたって、どうせなんかの任務に出ちまっていねぇーんだろう。
第一、本当に名無しが拉致られたかどうか確固たる証拠がねぇ。
今の段階じゃすべて俺の推測だ。

だったら―――。

俺は顔をあげた。
足跡の続く先へと視線を投げる。

このまま行けば余計なタイムロスがねぇ。
それに、この足跡がある。

俺は意を決し、単身、足跡を追いかけだした。





to be continued.
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