HALF.
episode.12 (ページ4/4)

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コイツが意図的に敵を殺さないようにしてたせいだったんだ。

その事実に、俺は内心、眉をひそめた。

忍のくせに甘いことを言ってやがる。
誰も彼も救えたら苦労しやしねぇーよ。

俺は目の前でアハアハと困ったように笑う名無しを見つめた。

でも……コイツ、なんてチャクラコントロールがうまいんだ。

脳に直接チャクラを流し込んで、相手を殺すのは簡単だろう。
チャクラ量を加減しなけりゃいいだけだ。
けど、気絶にとどめるなんて。
そんな微妙なコントロール、誰もが出来るわけじゃない。

「たいしたチャクラコントロールだな」

思わず感心の声を漏らし、

けど、まぁ、そーゆーことなら、俺のケガの治療は無理か……。

内心のため息を隠しながら黙り込む俺に、名無しが、術の説明を付け加えた。

「ちなみに、当分、目は覚めませんから。里に連れて帰るまではまず大丈夫」

自分の疲れを隠すように、名無しが俺にヨレヨレの笑顔を見せた。





to be continued.
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