HALF.
episode.01 (ページ4/4)

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「あー。やー。ホント、私、悪くナイんス。なんつぅーか、ラケットが、こう、スポーンとね、急に生き物のようにアナタの方へと吸い込まれていってですね。コレが世に言う万有引力ってやつだなぁーなんて、ハハ(笑)」
「ハハ(笑)じゃねぇーよ! 万有引力ってなんだよ! 俺は惑星じゃねぇーんだよ!! ラケット引きよせる引力なんか持ってねぇーよ!」
「じゃあ磁気?」
「あるかぁぁぁ! しかもラケットが磁気でくっつくかぁぁぁ!! ナメてんのか、お前? ナメてんだろ? 牛乳かけんぞ? 頭から牛乳かけんぞ?」
「ごめんなさい! ごめんなさいぃぃー!! 手かラケットすっぽ抜けましたぁぁー!! 悪気はナカッたの! だからやめて、お願い! 牛乳はやめて!! 臭くなる! 学校のぞうきんみたいに臭くなる!!」

ようやく頭を下げたコイツに俺の胸も軽くなる。
その途端、俺の頭部に忘れていた痛みが戻ってきた。

うおぉーーー痛ぇーー!!

頭を襲うズキズキ感に顔をしかめていると、女が何かに気づいたようにじっと見つめてきた。

「あらあら?」
「なんだよ?」
「もしかして……奈良シカマル中忍?」

は?
なんで俺のこと知ってんだよ、コイツ。

「そぉだけど?」

訝しげに答えた俺に、コイツはとんでもナイ事実を告げてきた―――。





to be continued.
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