HALF.
episode.09 (ページ1/5)

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チョウジの上に落ちてゆくクナイ。
どうすることもできない自分。

このままじゃチョウジが―――。

その思いに目の前が真っ白になったとき、

ドガッ!!

―――え?

ふいに聞こえた衝撃音に、俺の視界が色を取り戻す。
目の前に広がる光景に、俺は声を飲んだ。

名無しッ……!!

名無しがいた。
男を蹴りか何かで突き飛ばし、チョウジを守るようにそのそばに立っていた。

「隊長、なんスか、コレは。やたらキノコがいっぱいですけど。キノコ狩りッスか? キノコ狩りで大盛り上がりッスか? 今晩、キノコ鍋でもやろーっとか思っちゃってんスか、みんな」

名無しがまわりに生える大量のキノコを興味なさそうに眺めて、のん気にボヤく。
俺は何もわかっちゃいない名無しに急いで状況を説明した。



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