HALF.
episode.06 (ページ2/3)
名無し不在のまま、俺たちは三人で森の中の警護を続行した。
名無しを探しまわってドタバタしていた状態とは打って変わり、今はいたって平静を取り戻している。
アイツがいなけりゃ、こんなに穏便じゃねぇーか。
とんだ災厄女だぜ。
綱手も綱手だ。
何が、俺と名無しならうまくいく、だよ。
里に戻ったら絶対ェ異動命令出させてやる。
俺が心の中で堅く誓っていると、
「シカマルッ!!」
突然、俺の背中にチョウジの叫び声が響いた。
「あぁ?」
ふっと振り返った俺の頬に、
ピシッ!!
「―――ッ」
何かが掠ると同時に鋭利な痛みが走った。
視界の端で、カッと近くの木の幹に手裏剣が刺さるのが見えた。
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