HALF.
episode.05 (ページ2/7)

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マジでか。
まぁ、確かに初対面のコイツにチョウジが大事な菓子をやるわけねぇーか。

「んじゃ、まぁ、諦めろ、名無し。…って何食ってんの、オイィィィ!」

見れば名無しは近くに生えてる草をモッハモッハ食ってる。

「ヤメロっつぅーの!! 草なんか食ってお前は猫か?! 腹ん中の毛玉でも出そうってのか?! 食中毒でも起こしたらどうすんだよ!!」
「大丈夫ですよ、隊長。私、こう見えて医療忍者ですから。毒があるかないか、その辺りはちゃんと見極めて……オエェェェッーーー!!」
「吐いてるよ! 速攻吐いてるよ!! しっかり毒草食ってんじゃねぇーよ!!」

呆れまくる俺の前で、一通り胃の内容物(毒草)を吐き切った名無しは、今度は何を思ったのか、近くの木にへばりつき、登り始めた。

「何やってんだよ?」

不審そうにたずねた俺に、名無しは腹の中のものをすべて吐き出したせいか、妙にスッキリした顔で答えた。

「木の上にある鳥の巣をゲットですよ」
「は?」

いや…それって…まさか。

「新鮮な鶏肉に、新鮮な卵です!」
「何ゆってんだよ!! 殺生だぞ?! まぎれもなく殺生だ!! それじゃあまるで罪なき命に襲いかかる大自然のテロリストだよ!! お前、医療忍者だろ? 命救えよ! 殺してどーすんだよッ!!」
「背に腹は代えられませぬ」
「代えろよ! そこ代えとけよ!! 言い方サムライっぽくしても意味ねぇーから」



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