HALF.
episode.05 (ページ1/7)
集合場所に戻った俺たちをイノとチョウジが迎えた。
「もぉー、名無子どこに行ってたのよ!! 心配したわよ!!」
ハハッと笑ってごまかす名無しの近くに来ると、イノはクッと顔をしかめた。
「何? なんか漢方っぽい匂いがしない?」
名無しの持っているビニール袋に気づいてイノがたずねた。
「あ、これの匂いじゃない? 何よ、これ?」
「今採ってきたばかりの薬草ですよ」
「なぁーんだ、それ採りに行ってたのね。心配して損したぁ。あー、なんか安心したら一気に疲れが出た感じ。シカマル、ちょっと休憩しましょうよ」
確かにな。
そろそろ休憩してもいい頃だ。
「あぁ、じゃあ10分休憩にしよう」
俺はイノの言葉にうなずいた。
その隣で、名無しが相変わらずのん気に声をあげる。
「あーお腹空いたぁーーー」
「お前がウロウロしてっからだろ。自業自得だ」
「隊長、お腹空きましたぁぁぁ」
「あぁ、もう、うるせぇな! チョウジ、お前、なんか菓子持ってんだろ? 名無しにちょっと恵んでやれよ」
チョウジが菓子を貪り食いつつ、あっさりと拒否る。
「やだ。あげない」
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