HALF.
episode.44 (ページ1/2)

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綱手に呼ばれ火影室を訪れた俺は、綱手から一枚の地図を渡された。

「なんすか、コレ?」

綱手が机の向こう側にある窓のそばに立ち、腕組みをして俺を見た。

「エイシンの忍ベストの中に地図が縫い込まれていてな。それはその複製だ」
「へぇ……」

地図に目を落とす。
どうやら木の葉の里を中心に広がる森を示している物らしい。
A4サイズの紙には見慣れた地形が描かれている。
そのこと自体に目新しいことはないのだが、俺はふっと真剣にその地図を覗きこんだ。

「このバツ印、一体なんなんスかね?」

俺が注視する紙面上には森の中のある地点に小さくバッテンがひとつだけつけられている。
素直に口にした俺の疑問と同様、綱手もまた率直な意見を寄こした。

「そう、そのバツ印の意味がわからなくてな。今回お前に頼みたい任務というのはそれなんだ」
「この地図に記されている場所に行って何があるのか確認して来い、と?」
「そういうことだ。敵の拠点ならばその旨を知らせてくれればいい。そのときは改めて隊を整え踏み込むつもりだ。ただ、私は敵の本拠地があるとは思っていない」
「と、言うと?」



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