HALF.
episode.43 (ページ3/4)

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草地に座る俺の腰のあたりでカサッと何か動いた気配を感じ、みんなと一緒に休憩していた俺はバッと勢いよく振り向いた。
背後には別に誰がいるわけじゃなかった。

風……か。

近くの植物が枝を風に揺らして俺の忍ポーチを刺激したらしい。
俺は無意識のうちに期待していた名無子の姿を見つけられず肩を落とした。

いるわけねぇーのに――。

変に気落ちする自分を持てあましていると、

「何してんのよ、シカマル?」
「え?」

突然届いたイノの声に俺は慌てて横にいるイノを見た。

「いきなり後ろ振り向いたりして」
「別に……なんでもねぇーよ」

否定して目を逸らした俺にイノの言葉が容赦なく追い打ちをかけた。



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