HALF.
episode.04 (ページ3/5)

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「隊長の悪いところも、今、治しますからね、ちょっと待っててくださいね。目つきでしたっけ? 目つきが悪いんでしたっけ? それとも口ですか? 口が悪いんスか?」
「お前、一度死ぬか、オイ?」

低い声で突っ込む俺の前で、ハイ、治った、と名無しは抱きかかえていたコグマを地面に降ろすと、そのお尻をポンと叩いて林へ向かわせた。
コグマはしばらく名無しのそばを離れず、名無しのにおいをフグフグ嗅いでウロウロしていたものの、そのうち諦めたように林の中へ姿を消していった。
ようやく名無しが俺に目を向ける。

「で? 目つきの悪さを治すんでしたっけ?」
「そんなに地獄の扉を開けてほしいか、お前?」

俺はいつも以上に悪いであろう目つきを遠慮なく名無しに浴びせ、そして、俺にしちゃぁめずらしく真剣な声を出した。

「俺はお前ら全員の命を預かってる。隊長である俺の言うこと聞かねぇーとホント死ぬぞ。それともお前は俺に命なんかまかせらんねぇーか? そーゆーことか? それならそれで構わねぇー。好きにしろ」

そこでいったん言葉を止める。
続きを言おうか言うまいか迷った。
女を傷つけんのは好きじゃねぇ。
それでも、やっぱ言わずにいるのもなんか違う気がして。
俺は再び言葉を続けた。

「お前も、立場は違ぇーが俺同様、命を預かる人間だ。医療忍者としてな。でも、言っとくが、俺はお前なんかに絶対ェ命は預けねぇ。俺の命を預けられるほど、お前、信頼に値しねぇーんだよ」



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