HALF.
episode.37 (ページ2/2)

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俺は死に物狂いで次々とヤツの発動する水牢をよけまくり、エイシンは俺を捕まえ損ねるたび、見せしめのようにビシャリと豪快に水牢を壊した。
辺りは次第に水浸しになっていき、足場の悪いその中をエイシンがダッと駆け込んできた。
ひらりと後転とびしてかわした瞬間、水牢をパンッと破砕したエイシンが足を水に取られ、わずかにバランスを崩す。

イケる!!

エイシンの見せた刹那の隙に俺は迷うことなく影を伸ばした。

一瞬でいい、影で封じてそのまま止めを刺すッ!!

長時間捕まえようとすればさっきのように力負けするのは見えている。
だからこそ、影で捕まえるのと同時に一気にけりをつけようと、俺はクナイを手に影真似の術を発動させた。
影がエイシンの体をガチリとつかむ手ごたえにぶわッと胸を躍らせたとき、

バシャッ……。

え――?

人間の形をしていたエイシンの姿が跡形もなく崩れていった。





to be continued.
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