HALF.
episode.33 (ページ1/4)

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晴天の空の下、演習場にエイシンの怒鳴り声が轟く。

「それじゃダメだ、名無子! チャクラ量が多すぎる!」

ハァっ!! と気合いを入れ、エイシンの作った水分身にチャクラを注いだ名無子は目の前のそれが勢いよく消える姿に肩を落とした。

「ほんとだ……」

オムライスを喜んでいた頃から二年を経て、少しだけ大きくなったふたりは忍術の修行に励んでいた。

「あーうまくいかないよ、チャクラコントロール。こんな術作りだしちゃうなんて、ほんとエイシン凄すぎ」

名無子は地べたにペタリと座り込み、眩しそうにエイシンの顔を見上げた。

「まぁ、そう焦るなよ。そのうちうまくできるようになるから。俺だって数日でできるようになったわけじゃねーし。ずいぶん苦労したんだぞ?」
「そうなんだ」
「そうゆーこと」

エイシンは名無子の前にしゃがみ込み、その頭をグシャッと撫でた。
数日前になる。
名無子の部屋にエイシンが息せききって駆け込むや、

「名無子! 俺、新術を作ったぜ?!」

叫ぶなり、さっそくその術を披露し始めた。
一体の水分身を作ったあと、エイシンはいくつもの印を手早く重ね、右手の人差指と中指を揃えてトンッと分身の額に押し当てた。
すると、

バタッ――。

エイシンに突かれた分身は意識を失って床に倒れ込み、数秒の間を置いてポフンッと消えていった。



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